たかむら耳鼻咽喉科

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医療系のお話の記事一覧

Posted:2017.08.30 | Category: 医療系のお話

もう9月になりますね~、早いもんです。

さて、ちょっと面白いニュースを目にしました。

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「そのくらいの傷なら唾を塗っておけば治る」は本当だった?!ヒトの唾液に多く含まれるペプチドであるヒスタチン1やヒトの唾液をニワトリやヒトの培養細胞に添加すると、内皮細胞の接着や遊走、血管新生を促進するとの実験結果が報告された。米国実験生物学会連合がFASEB Journalの掲載論文を紹介した。

 口腔内の創傷の治癒が他の部位に比べ、早いことが知られており、唾液が創傷治癒メカニズムの一部を担うと推定されてきたが、詳しい機序は分かっていない。

 研究グループは今回、ニワトリやヒトの培養細胞を用いた実験で、唾液に含まれるヒスタチン1や唾液が内皮細胞の接着や血管新生の促進など創傷治癒に関わる作用を持つことを証明した。FASEB Journal編集長は「この検討により創傷治療がさらに進化するかもしれない」と評価。「動物や子供が傷を舐める行為に潜む意義を思い出させてくれた」と述べている。
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昔は怪我をすると消毒薬をつけて、ガーゼを当てて乾かす、というのが当たり前でした。
"赤チン"なんてのもありましたね。私も子どもの頃には良く塗られました(^-^;



しかし、結構前から"傷は消毒しない"というのが医療現場でもほぼ常識です。
消毒液が逆に組織を傷害し、傷の治りを悪くします。


傷に消毒液をつけると染みて痛みがありますが、まさにあれは傷をさらに痛めつけているということ。


傷はなによりも"洗う"ということが重要です。
水道水で構いません。どんどん洗うことが大事なんです。


例えば頭を切ったり、足を切ったりして病院を受診するとまず生理食塩水でじゃばじゃば洗われると思います。それが正しいんです。



そしてガーゼを当てる(乾燥させる)のも良くありません。
ガーゼを当てるとしても、直接ではなく軟膏などを塗ってから当てることが必要です。



ちょっと前からドラッグストアでもシート状の被覆材が売っています。
防水性能の被覆材で覆うことで傷口から染み出る"浸出液"が溜まります。
その"浸出液"が傷を治す為に重要なのです。



舐めときゃ治る、は言い過ぎですが、人間の免疫力に頼るということは重要ですね(^^)




もちろん、血がどんどん出たり、ぱっくり開いているような傷は舐めないで病院受診してくださいm(__)m

Posted:2017.08.23 | Category: こどもの病気 医療系のお話

昨日8月22日は診療終了後に熊本赤十字病院へ。

こんな会がありました。
DSC_1727.JPG

日赤の小児科の先生が色々な患者さんの経過を発表し、その疾患について勉強する会です。
元職場ということもあり、会場に到着すると知った顔がチラホラ(^-^)



まぁまぁ広い会議室が満員になるほどでしたが、耳鼻科医の顔は見えず。
小児科の先生を中心に招待されているようですが、当院にも招待があったということは耳鼻咽喉科も招待されているハズなんですけどね(*_*;



そして日赤の小児科以外の先生が多く参加している。素晴らしい。



さて、昨日は下の疾患についてのお話がありました。


Stevens-Johnson症候群
発熱、咽頭痛から全身の皮膚、粘膜に紅斑や水疱を形成して"ただれた"ようになる病気。
原因は解熱鎮痛剤や抗生剤による薬剤性が多く、薬疹の重篤なものと思われることも多いのですが、マイコプラズマやヘルペスの感染によっても起こります。死亡率も3%と高い病気です。




②腸管出血性大腸菌による溶血性尿毒症症候群
O157で有名な腸管出血性大腸菌ですが、その大腸菌が出すベロ毒素というものが腎臓にダメージを与え、赤血球を溶かしてしまい急性腎不全を起こすことがあります。
腹痛、血便、血尿、貧血などの症状を起こし、重症では透析を要することもあります。

特に夏場に多く、ニュースでも時々報道されます。
最近もポテトサラダからの感染が話題になりました。



③再生不良性貧血
骨髄の機能が低下することによって、白血球、赤血球、血小板が減少してしまう病気。
症状として倦怠感や動悸、紫斑(皮下出血)が挙げられます。免疫抑制剤を中心とする治療や重症では骨髄移植も要することがあります。



④注意すべき腹痛 特に腸重積
小児の腹痛で多いのは、便秘や胃腸炎。
そして注意すべき腹痛として虫垂炎(盲腸)や腸重積があります。

腸重積は小腸が大腸の中に入り込んでしまって、中が通らなくなる"腸閉塞"を引き起こしてしまう病気です。
症状はもちろん腹痛を起こすのですが、症状に波があるのが特徴と言われています。他、血便や嘔吐など。


浣腸で圧をかけることで入り込んだ腸を戻す治療もありますが、入り込んでしまった腸が締め付けられることで血流がなくなり壊死してしまったり、腸が破けて腹膜炎を起こしている場合などは手術が必要です。




どの病気も医師であれば知っているのが当たり前なんですが、やはり実際の症例を見せられると怖い病気ばかり。



耳鼻科が関連することは多くない病気ですが、時にはこういった勉強会で知識に刺激を与えるのは重要ですね(^-^)

Posted:2017.08.19 | Category: こどもの病気 医療系のお話

都議会で受動喫煙防止案が提出されることが話題になっていますが、タバコと中耳炎の関係はあまり知られていないかもしれません。



まぁわざわざ書くくらいですから、きっと悪い影響があるというのは想像できるでしょうが(*_*;



子どもの中耳炎について特に両親の喫煙が悪影響を及ぼすというのは耳鼻科医ではまぁまぁ知られた話。



受動喫煙が話題になっているので、ちょっと論文を読んでみました。
受動喫煙は喘息などの呼吸器に対して悪い影響があるのはもちろんです。



そして子どもが中耳炎になりやすくなるし、治りにくくなるとされています。
両親の喫煙はもちろん、父母以外の他者の喫煙の影響も大きいようです。



その主な原因は"耳管機能不全"です。



"耳管"とは耳と鼻をつなぐ管のことですが、タバコの煙に含まれる有害物質が粘膜を腫れさせたり、粘膜の繊毛運動を低下させることが中耳炎の原因になるとされています。

mimino.pngのサムネイル画像
この図の中耳から伸びている管です。鼻の奥までつながっています。



また、耳管の鼻側の出口にあるアデノイドも肥大しやすくなることで、さらに耳管の通りを悪くします。




タバコの煙はアレルギー性鼻炎の子どもにも悪影響なので、せめて子どもの前での喫煙は控えましょう(^-^)




ちなみに、中耳炎のリスクを上げるものとして、以下のように本当にたくさんのものがあります(^-^;



直接的原因
・強い鼻かみ・両側同時の鼻かみ・鼻閉・鼻閉時の嚥下・嘔吐・授乳時の姿勢・おしゃぶり・寝相(うつ伏せ)・逆流性食道炎・鼻すすり癖・咳・風呂でもぐる・鼻をつまんだくしゃみ・無理な耳抜き・飛行機に乗った後・啼泣・スイミング(飛び込み、もぐり、クイックターン)


間接的要因
・短期間の母乳栄養・気候、季節・受動喫煙・低年齢児集団保育・兄弟の通園・家庭内(兄弟からの感染)・低年齢(2歳未満)・未熟児、男児・遺伝的要因・免疫異常・頭蓋顔面奇形・口蓋裂児・ダウン症・耳管機能不全・抗菌薬の前投与・乳突蜂巣の発育不良・中耳炎の既往・アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・アデノイド増殖症・聞き分けのない子(治療拒否、内服拒否)




ホントにたくさんあります(^-^;
どうしようもない項目もありますが、周りが努力すれば中耳炎になりにくくなる、もしくは治りやすくなることもありますので、中耳炎のお子さんで悩まれている方はもう一度生活から見直してみましょう(^-^)


正しい鼻のかみ方を早く教えてあげることも非常に重要ですよ!!

Posted:2017.08.02 | Category: お薬の話 医療系のお話

昨日は診療終了後にサノフィという製薬会社へ。


以前にも一度ありましたが、サノフィ社内の勉強会の講師としてお呼ばれしました。
(前回はキョーリン製薬でした⇒その時の記事



サノフィといえば、耳鼻科関係では『アレグラ』、『ディレグラ』。



『アレグラ』は最近ではOTC(一般用医薬品)となって薬局でも買えるようになりました。

ただし『アレグラ』は眠気の少ないアレルギー薬として一時期流行りましたが、効果は強くないので強いアレルギーの方にはあまり使えません。

allergygraf.pngのサムネイル画像
このグラフは以前にも出しましたが、私の個人的な印象です。


『デザレックス』、『ビラノア』という眠気の少ない新薬が登場しましたので、やはりアレグラの出番はさらに減ってしまうでしょう。



もうひとつのサノフィの『ディレグラ』というお薬はアレグラの成分に血管を収縮させる成分を配合したお薬です。


アレルギー性鼻炎で鼻閉(鼻づまり)が強い方には非常に良く効きます。さらに眠気もないのですが、時々逆に目が冴えて眠れないということがあります。



というわけで、アレルギー関係の話が良いだろうと考え、講演のテーマは『アレルギー性鼻炎の影響とその関連疾患』。



アレルギー性鼻炎と関連付けて
・嗅覚障害
・睡眠時無呼吸症候群
・喘息
などについて最新の話題も含めて30~40分くらいお話ししました。



その後質疑応答まで行い、最後に記念撮影。

DSC_1655.JPG
なんかスライドの色に照らされて変な顔色になっちゃってますが(^-^;
九州全域から皆さん集まられたとのことで、お疲れさまでした。



たまにこういう講演すると自分への刺激になるし、知識の再確認になって良いですね(^^)

Posted:2017.07.26 | Category: こどもの病気 医療系のお話 耳

tyuuji.png

中耳炎の子の親御さんから『プールは入っていいですか?』



この季節に非常に多い質問です(^-^)



中耳炎があると『絶対にプールはダメ!』という病院もあるようです。
中耳炎の具合によってはプールを控えた方が良い場合があることは事実で、その裁量は医師によって多少違いがあります。



以前にも軽く書いたかもしれませんが、プールに入ることが中耳炎の直接の原因になることはありません。

ただし、それは鼓膜に問題がないことが前提です。



鼓膜は完全防水仕様ですから耳に水が入っても中耳まで到達することはありえないわけです。




ただし、鼓膜切開の後や、鼓膜にチューブを入れたりして鼓膜に穴が開いている場合は別です。

プールのお水が中耳まで入っちゃいますので、耳栓をするなどの対応が必要になります。



また、急性中耳炎でお熱がある場合もプールは控えましょう。
(熱があってもプールに行かせるという親御さんは少ないでしょうが(^-^;)




例えば滲出性中耳炎のお子さんはたくさんいますが、プールに入るのは全く問題ないので、『全然問題ないですよ~』って感じで答えています。



ただし、プールの後に体を冷やしたりしてお鼻の調子が悪くなったりすると中耳炎にも良くないのでその点は注意していただいてます。




子どもからしたら症状もあまり強くない滲出性中耳炎で楽しいプールに行けないなんて悲しいことですから(:_;)




それにプールで運動することで良い面もあります。
『喘息にプールが良い』と言われることがありますが、これは埃の少ない環境で運動することで呼吸器系の機能が鍛えられ気道の過敏性が改善するということで勧められるわけです。



中耳炎の子どもはほとんどアレルギー性鼻炎があったりしてお鼻が悪いので、花粉や埃が多い場所で運動するより、プールで呼吸器系を鍛えたほうが良いはずです。



などなどの理由で中耳炎のお子さんにもプールを許可することがほとんどですが、炎症が強い時期や副鼻腔炎の状態が悪かったりすると数日プールを控えた方が良いことも多々ありますので、ご心配ならプールに行く前に一度受診してください(^^)/

 

Posted:2017.07.24 | Category: 医療系のお話 鼻

前前前回くらいに『嗅覚障害』の新しい治療について書きましたが、それに関連して一つ。



においの検査に『アリナミンテスト』というものがあります。
アリナミン(フルスルチアミン)という注射液を注射し、においを感じるかどうかを見る検査です。




この検査でにおいを感じれば、嗅覚障害は早期に改善することが多いです。(だいたい気導性嗅覚障害)

もちろん、感じなくても絶対に治らないということはないですが、改善に時間がかかったりすることが多いです。(嗅神経性、中枢性嗅覚障害)




『においの相談に来たのに、なんで注射?』
という風に思われる方も多いかと思いますが、ちゃんとした検査なんです(^-^)




ちなみに、この検査に使用するアリナミンという薬。正体はビタミンB1。


そしてこの検査の時に感じる匂いは結構強烈な『ニンニクっぽいにおい』です。
部屋中ににおいが充満してしまうので、しばらく空気清浄機を全開にするくらい強烈。



ちょっと前に流行った『ニンニク注射』というやつの正体もビタミンB1の注射ですね。
『ニンニク注射』という名前ですが、ただのビタミン注射。




アリナミンテストは行うと薬剤、注射器代など全部含めて保険点数45点。つまり自費で行っても450円です。



ニンニク注射で検索してみるとだいたい2000円前後くらいするようで...
ちなみに他のビタミン類をいっしょに点滴してさらに高い点滴なんかもあるようですが、これも薬価は100円くらいです(*_*;




アリナミンの添付文書には効果・効能・作用のところに


食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)』



という文言があり、確かに疲れている時には効果があるんでしょうけど、書いてある通り食事から摂取できていれば必要ないわけです。



まぁ1回の注射や点滴で入れられる栄養素なんてたかが知れてますし(*_*;




なんならアリナミンの錠剤はamazonで買えば1か月分で1000円もしないです。
自宅に届いて1か月毎日飲めるんだから、こっちのほうがどう考えてもお得でしょう。



基本的に点滴は口から投与できない水分や薬剤を投与することが目的です。
ビタミン欠乏症なんて普通に食事していればならないはずですから、本当に必要な方はほとんどいないでしょう。




『点滴した!!』という気分で体調が良くなった感じはあるかもしれません。
私もそれは否定しませんが、一番健康的なのはやっぱり普通にバランスの良い生活をすることでしょう(^^)



なんだか嗅覚障害の話からだいぶ逸れてしましましたが、嗅覚が障害されると食事も美味しくないし、ガス漏れの匂いや食べ物の腐った匂いに気付かないなど危険なこともありますので放置せずにちゃんと受診しましょう(^-^)

Posted:2017.07.18 | Category: 医療系のお話 学会 雑談

最近毎週末どこかに出かけておりますが、7月15日、16日は九州連合地方部会といって九州の耳鼻咽喉科が集まる学会に行ってまいりました。

DSC_1644.JPG
1年に1回開催され、毎回どこかの大学が主管を務めます。今回は九州大学。



この学会のメインイベントは初日に行われる『野球大会』。


球場は必ず2面用意し、審判も呼んでなかなかに気合の入った大会です。
土曜日に行われるので、基本的に土日休みの大学病院に勤めているメンバーが出場します。


普段運動していないオジサンたちが多いので、試合内容はへっぽこなことも多いですが、なかなかに熱い闘いを繰り広げます。
某大学は1か月以上前から朝練までします(*_*)



私も一昨年までは出場していました。
ポジションはサード。なぜか一度ピッチャーもやらされました(*_*;

DSC_0083.jpgのサムネイル画像
これが熊本大学耳鼻咽喉科のユニフォーム。熊大だけに『Bears』。


今年は準優勝だったようです。なかなか強豪(^^)



さて、野球大会が終わると夕方からちょっとだけ真面目な講演会があり、その後は懇親会という名の宴会に突入します。



そして次の日の日曜日は二日酔いか野球大会の日焼けか、顔が真っ赤になった人がうじゃうじゃ。



午前中は通常の学会のように発表がいろいろ。
九州のみの学会ですので、ちょっと『身内の発表』という感じで明らかに上から命令されて発表している若手が多いです(*_*;



そして午後からは『補聴器相談医のための講習会』というものがあります。



これを2時間受ければ『補聴器相談医』になれます。そして資格の更新もできます。

日曜日の午後からなので、九州各地からこれを受講する為に開業医が集結。




内容は基本的なものでしたが、改めて知識の確認(*^^)v



しかしタイミングが悪いもので、7月15日、16日とMr.Childrenがヤフオクドームでライブをしていたらしく、ライブ前後の時間帯は博多駅周囲まで渋滞が凄かったです。
帰りの新幹線も満席ギリギリでした(^-^;
ミスチルの人気って根強いですね~

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