たかむら耳鼻咽喉科

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こどもの病気の記事一覧

Posted:2019.12.10 | Category: こどもの病気 医療系のお話 鼻

前回書いたように子どもの鼻水でお悩みの方は多いと思います。

そこで、自宅でできるケアとして簡単で、かつ効果もあるものといえば鼻水吸引
今回は鼻吸い器と使い方のコツについて書いてみます。


まずは、鼻水い器の種類について。

これ、結構質問されることが多いのです。
『鼻吸いは電動のものを買った方が良いですか?』

鼻水い器は大きくわけて、『口で吸うタイプ』と『電動で吸うタイプ』があります。
『口で吸うタイプ』は数百円からあります。
『電動で吸うタイプ』は3000円くらいから高い物だと30000円くらいするものまで。


どちらが良いかと言われると...上手に使えるならどっちでも大丈夫かと思います。
ただ、私も自分の娘に使用していますが、電動の方が圧倒的に楽です。
子どもは基本的に鼻を吸われるのは嫌がります。動きます。
(大人でも嫌でしょうけど)

鼻吸いは鼻の入口をピタッと塞ぐようにしないとなかなか吸えないので、位置を調整しながら吸わなくてはなりません。
この時、口で吸うタイプだと息が続かなくなることが多く、しっかり吸うまで何度も何度もトライすることが多くなってしまいます。
なので、電動のタイプで持続的に吸いながら位置を調整した方が時間も短くできると思います。
吸う方も吸われる方も楽な方が良いですね(^^)

ちなみに私は4000円くらいの電動式を使ってますが、十分に吸えます。



次に吸い方のコツについて。
お鼻の形を見てみましょう。

hanasui01.png
こちら鼻の断面図。

鼻を吸う時はまず鼻の穴をピッタリと塞ぐように下からノズルを入れます。
ただし、それだけだと鼻の入口と上の方だけしか吸えません。

hanasui02.png

そこでノズルを入れたまま角度や向きを変えてみて下さい。
溜まっているポイントに当たればズルズルと吸えるはずです。


ただし、なかなか吸えないからといって奥の方までグリグリとしすぎるのはダメ。
鼻の粘膜はすぐに傷つきます。
鼻血が出てしまったり、さらに傷つけて粘膜が腫れてさらに鼻づまりの原因になることもあります。
しっかりと密着できていればそこまで奥に差し込まなくてもちゃんと吸えるはずです。
吸う時に痛みがあると、その後鼻吸いを嫌がってしまいますので、あくまで優しく。


鼻水の粘り気が強いとなかなか吸いにくいこともあります。
そういう時はしばらく蒸気を当てて柔らかくしてから吸うのは良い方法です。
特にお風呂の後は吸いやすいハズです。



というわけで、今回は鼻吸いについてでした(^^)
小さいお子さんでも鼻吸いが痛くなくてスッキリするものと分かれば嫌がることも少なくなると思います。


私の娘はまだ2歳前なんですが、最近は自分で鼻吸いを持ってきて自分で吸います...(^^;)

Posted:2019.12.05 | Category: こどもの病気 医療系のお話 鼻

冬になり寒くなると子どもはよく鼻水を出します。
(もちろん大人もありますが)

その原因は様々で、風邪をひいていることもあるでしょうし、アレルギー性鼻炎の可能性もあります。
寒暖差が大きいだけでも鼻水がでることもあります。

じゃあ鼻水の対応は?


原因によって違ってくるので、一概には言えませんが基本的に鼻水が少し出ているくらいなら様子を見て良いというのが私の考え。


ただ、鼻水が増えすぎると...
鼻がつまってよく眠れない』『ミルクや授乳が飲みにくい』『咳もでてきた
などという症状がでてくることがあります。

特に小さいお子さんは自分で鼻を出すことも難しいので、症状が強くなりがちです。

ひとつ言えるのは、こういった症状がある時、鼻を吸ってあげるのは間違いなく良いことです。
鼻の手前の方に粘っこい鼻水がつまって、それを取るだけでも楽になることは結構あります。


もうひとつ。
『青洟(アオバナ)』が出るというのも病院を受診される理由としてとても多いです。
黄色かったり、緑色だったりするドロドロの鼻水ですね。
こういった鼻水は主に白血球がウィルスや細菌と戦った残骸のようなものです。


つまり青洟はウィルスによる風邪の時にでも出ます。
『青洟は風邪の治りかけ』的なことを言われることもあります。
ただし、風邪から副鼻腔炎まで起こして青洟が出てることもあり...

しかし、『青洟=副鼻腔炎』ではありません。
なので、青洟があればすぐ抗生剤というのは良くない。
副鼻腔炎でも軽いものなら自然と治ることだってよくあるわけで。

もちろん副鼻腔炎の時にも青洟はでますが、逆に出にくくなっていることもありますのでその辺りはなかなか難しい。
後鼻漏といって鼻水がのどに流れ込んで咳がでてるけど、前の方から鼻を見てもあまり悪くないってこともよくあります。



なんだか結論があるようなないような文章になってる気もしますが...(^^;)



じゃあ鼻水はどこまで病院に行かず、家で様子をみても良いのか?



なかなか難しい問題です。
上に書いたように『咳が多い』『鼻づまりで苦しそう』『授乳やミルクが上手く飲めない』などの症状があれば受診をお勧めします。
青洟も少量なら良いですが、ズルズルと大量にでている場合は受診された方が良いかと思います。



結論をまとめようとしましたが、年齢やアレルギー性鼻炎があったりなかったりでも変わってくるので、なかなか簡単には書けませんでしたm(__)m

Posted:2019.06.28 | Category: こどもの病気 のど 医療系のお話

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またまた熊本市ホームページより

まだまだ手足口病流行ってますね((+_+))


手足口病、ヘルパンギーナと最近ブログを書いたので、『夏風邪』のもう一つ、『咽頭結膜熱(プール熱)』について書いてみます。


咽頭結膜熱の原因はアデノウィルスというウィルスです。
アデノウィルス自体は夏に限らず、1年を通じて見られるウィルスなのですが、特に夏になると咽頭結膜熱という形で流行します。

プールの水を介して流行するとされ、"プール熱"とも呼びます。


症状としては、名前の通りで、『咽頭(のど)』の痛み、『結膜(目)』の炎症による眼脂(めやに)、眼痛、流涙、そして『熱』
並べて『咽頭結膜熱』ですね。

だいたい3~5日程度症状が持続すると言われています。

アデノウィルスは検査キットがありますので、のどや目から検査することで診断は可能です。



治療は基本的に解熱剤などの対症療法です。
目の症状が強い時には眼科での治療をお勧めすることもあります。


このアデノウィルス、飛沫感染(咳などでうつる)、接触感染でうつります。
そして、消毒液などにも結構強いと言われます。
とはいってもタオルや食器などを共用しないこと、手洗いはもちろん重要でしょう。

プールを介して流行するので、プールの塩素濃度を適正にしなくてはなりません。
(これは個人では無理ですが(^-^;)



手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱とも大人も気をつけなくてはなりません。


子ども達も、夏休みまであと少し、中体連もあっているようで、体調には気を付けて(^^)/

Posted:2019.06.18 | Category: こどもの病気 のど 医療系のお話

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熊本市ホームページより

前々回のブログでも書きましたが、相変わらず警報レベルの手足口病
たしかにまだまだ多い印象です。


それとともに最近はヘルパンギーナが増加してきてそうな感じですね。
この時期になると毎年書いている気もするし、前々回も書いてますが『手足口病』『ヘルパンギーナ』『咽頭結膜熱』の3つを『夏かぜ』と呼びます。


で、ヘルパンギーナですが、主にエンテロウイルスが原因になります。
特徴は突然の発熱と咽頭痛

のどは手足口病と同じように水ぶくれができます。水ぶくれが潰れると口内炎のようになり痛みが強いのも特徴です。
のどの所見が手足口病と似ているので、手足の皮疹の有無が診断につながります。


治療も手足口病と同じく、基本的には解熱剤などの対症療法のみです。
感染力が強いのも同じ。2~4週間程度は便からウィルスが排出されるので、感染予防が長めに必要なのも同じ。


特に出席停止の決められた期間もないので、『発熱などの症状がおさまって、元気になれば登園・登校OK』というのまで同じです。


なので、症状とのどの見た目で『ヘルパンギーナ』と診断された後に手足に皮疹が出てきて、実は『手足口病』だったということもあり得るのですが、特に治療法も変わらないのであまり問題ありません。




大人でもかかることがあるのも同じですので、お気を付けくださいね~(^^)/



書いてることがほとんど手足口病と同じなので、目新しくない記事でした(*_*;

Posted:2019.06.03 | Category: こどもの病気 のど 医療系のお話


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熊本市のホームページより


手足口病が警報レベル
たしかに最近よく診ますね。

手足口病、咽頭結膜熱(プール熱)、ヘルパンギーナの3つを『夏風邪』とも呼びます。


手足口病はその名の通り、手・足・口に症状が出る病気です。
エンテロウィルスやコクサッキーウイルスというウィルスが原因となります。


典型的には手のひらや足の裏、口の中に水ぶくれのような皮疹がでます。
特に口の中の水ぶくれが潰れると、口内炎のようになって痛みが強くなることもあり食事が食べられなかったり、唾を飲み込むのも辛くなることがあります。
お熱が上がることもよくありますが、高熱が長く続くことは多くありません。


手足のぶつぶつ、口の中の見た目で診断します。特に検査もありません。


口の中が痛いので、味の濃ゆいものや、辛い物はしみて痛いです。
なので、味の薄いもの、飲み込みやすいものをなるべく摂取してもらうようにいつも説明します。
口内炎ができたときに辛い物をしみますよね(*_*;


ウィルスですので、当然抗生剤なんか効きませんし、自然と治るのを待つしかできません。
通常は痛み止め、解熱剤を使うくらいです。



で、この病気がやっかりなのが、人にうつしちゃうことです。
感染力はかなり強いですので、特に乳幼児が保育園で集団感染することがあります。

2~3週間くらいは便や唾液の中にウィルスがいると言われていますので、オムツの処理や食器などには気をつけなくてはなりません。


基本的な登校、登園許可の基準は
発熱などの症状が治まって、全身状態が良ければ登校・登園可』という感じです。
元気になったらOK!って感じですね(^-^;
学校や幼稚園・保育園によって独自に登校・登園許可書が必要だったりもしますので、それはご注意を(^-^;


感染力が2~3週間もあるので、その間ずっと休ませるのはあまり現実的じゃないわけです。



ちなみに大人が罹ることもあり、その場合は症状がかなり強く出ることが多いですので、親御さん方もご注意下さいm(__)m

Posted:2019.05.30 | Category: こどもの病気 医療系のお話 耳

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先日とある医学系の冊子を読んでいた時、これを発見。

ミルク性中耳炎』ってあまり一般的な名前ではないと思いますが、説明してみます。

簡単に言うと、ミルクを飲むときに体勢によって耳管という鼻と耳をつなぐ管を通して中耳にミルクが入ってしまい、中耳炎を起こすというものです。

 
耳管と中耳炎について当院HPの中耳炎のページに図解もありますので、ご参照ください。
『中耳炎のページへ』


特に寝た状態(横抱き)でミルクを飲ませると、角度によって耳管の方向にミルクが流れやすくなるというわけです。

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縦抱きの状態



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横抱きの状態。
確かに耳の方に流れていっちゃいそうですね。

頭の位置によって起こる中耳炎ということで、『頭位性中耳炎』とも呼ばれます。



しかし、ここで一つ疑問点。


中耳炎で耳鼻科を受診した時に
『鼓膜の奥にミルクが溜まって中耳炎を起こしてます』
なんて言われたことがある人ってあまりいないのではないでしょうか?


いくつか論文も調べてみましたが、横向きでミルクを飲んでも中耳炎は増加しないという報告もあります。


結論を言っちゃうと、ミルクを飲むときの体勢よりも飲んだ後の逆流の方が問題のようです。
小さな子は胃の内容物が逆流しやすく(胃食道逆流)、その逆流したものが中耳炎の原因となるわけです。

実際に中耳炎で鼓膜切開をして、中を調べると胃酸の成分が認められたという報告もあります。


なのでミルクを飲んだ後にはすぐに横にせずに、しっかりゲップをさせることは大事だと思います。




ちなみに、このミルク性中耳炎の予防の為、縦抱きでもミルクを飲ませやすいように角度を変えたような哺乳瓶があります。

耳鼻科の学会の展示にも出店していて、たしか耳鼻科医が監修したとかいう宣伝文句でした。



そして私もまんまと購入して使用しました(^-^;
哺乳瓶によって中耳炎が完全に防げるわけではないのですが、デザインも可愛く、角度がついていて親がミルクをあげるのが楽だったので良かったです(^^)

Posted:2018.08.23 | Category: お薬の話 こどもの病気 耳

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ちょっと前の話になりますが、『小児急性中耳炎診療ガイドライン』が改訂になり2018年版となりました。


2013年版から5年ぶりの改訂となりましたが、あまり変わってない印象です(^-^;

その中で大きな変更点としては


①ガイドラインの使用を耳鼻医から小児急性中耳炎に携わるすべての医師へ広げた。

例えば重症の急性中耳炎ではこれまでのガイドラインだと『鼓膜切開+抗生剤投与』と書いてあったのですが、今回から『鼓膜切開が可能な環境では実施を考慮する』という風に追記がされました。

つまり耳鼻科医以外の鼓膜切開ができない医師にも使いやすいガイドラインにしたわけです。



②治療を開始して改善があったかどうかの判断について

これまでは『抗生剤投与3日後』だったのが、今回は『抗生剤投与3~5日後』と幅が広がりました。
まぁ抗生剤が必要な急性中耳炎で3日間だけの投与で終了することは少ないですし、実際の現場では必ず3日後に効果を判定するということはないでしょうから。妥当な変更でしょう。




ちなみに、使用する抗生剤は変更ありません。
軽症ではまず『アモキシシリン(ワイドシリンなど)』。

中等症や軽症でもアモキシシリンで効果が薄い場合は『アモキシシリン高容量投与』、『クラブラン酸カリウム・アモキシシリン合剤(クラバモックス)』、『セフジトレンピボキシル(メイアクト)』。

それらで効果がない場合や、重症の場合は『セフジトレンピボキシル高容量投与』、『トスフロキサシン(オゼックス)』、『テビペネムピボキシル(オラペネム)』。




結論
今回のガイドライン変更によって治療が大きく変わることはないと思います。特に耳鼻科医は。




ちなみに、ガイドラインはあくまでも『おおまかな』指針であって、患者さん個人個人によって治療の仕方は変わりますから100%守る必要なんてありません。




しかし明らかに逸脱しすぎている場合はやはりおかしいです。



例えば、この前生後4か月くらいの子どもに対してトスフロキサシン(オゼックス)を1週間いきなり処方してる病院がありました。熱もなく、機嫌も悪くない軽度の中耳炎だけなのに(-.-)
ガイドライン通りに治療を考えると、まずは抗生剤を使わずに経過を見るレベルです。




ガイドラインという『基本』を全く無視するのは問題外ですが、患者さん個人個人に合わせた『応用』も必要になるのが実際の臨床現場。



中耳炎に限らず、ガイドラインは上手に使うことが大事ですね(^^)/

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