たかむら耳鼻咽喉科

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Posted:2020.06.30 | Category: 医療系のお話 耳

前回に引き続き聴覚情報処理障害(APD Auditory Processing Disorder)についての話です。

前回書いたようにAPDに確実な診断をするということは大変です。

では、診断がついたとしたら、治療は?

結論から書いてしまうと『治療法』というものは現在確立されていません
なので、いかに『聞き取れない』という状況を減らすことができるかが重要だと思います。


いくつか有効と言われている方法をご紹介します。

①周囲の環境を整える
APDで最も多い症状が『騒音の中で聞き取りが悪くなる』というものです。
職場ではなかなか難しいかもしれませんが、なるべく静かな環境にするということは大事です。
話し声、椅子をひく音、テレビの音、本をめくる音などなど騒音は様々です。全部なくすことは難しいですが。


特に私が大事だと思うのは、周囲の理解を得るということです。
学校では前の方の席で授業を受けるなど。
職場で指示が聞き取れないことが多ければ、指示をメモに書いてもらったり、騒音の少ない場所での仕事にしてもらったり。会議では授業と同じように聞き取りやすい位置にしてもらったり、色々方法はあるかと思います。
もちろん職業によって難しいこともあるでしょうけど、職場の方と一緒に解決法を探すことができればと思います。

これまで当院に受診された方で希望された方には職場に診断書というより意見書(そもそも診断が難しいので)のような形で病状を説明する書類をお渡しもしてきました。うまく活用していただければと思います。


②色々な道具を使う
『FM補聴システム』というものが有効とされている報告があります。
簡単に言うとトランシーバーのような感じで、特に学生さんで授業を受けるときに教師が送信機(マイク)をつけて、レシーバーを通して授業を聞くという形です。
ただ、このシステムは不特定多数が話し手になる職場では活用しにくいですね。

他にもノイズをカットするような耳栓を使ったり、電話であればノイズキャンセリングイヤホンをつけて聞くという方法も良いそうです。

聴覚以外から情報を得るということで、視覚を使うメモやメールなどをうまく活用するのも良いでしょう。

いまでもありますが、音声を文字化するツールがもっと実用レベルになればいいなぁと思っています。


③聴覚トレーニング
簡単に言うと正確に言葉を聞き取るための練習です。
これも色々種類があり、欧米では訓練用のソフトもあるそうです。

簡単な訓練であれば歌や文章を聞いてそれを書きだしたり、音に対する集中力をつけるために特定の単語を指定して音声の中でその単語を聞き出したりする訓練があります。

ただ、前回のブログで書いたような色々な検査を受けた上で、特に聞き取りにくい音のパターンを解析してそれに合わせた訓練を行うことが大事なようで、そこまで考えるとまだまだ一般的ではないかと思います。
また、成人ではなかなか効果がでないという意見もあります。




というわけで2回にわたってAPDについて書いてきました。
なかなか難しい病態で、これからもっと色んな診断方法や対処方法ができるのを期待しています。

Posted:2020.06.26 | Category: 医療系のお話 耳

今回もあえて新型コロナ以外の話題を。


以前から『聴覚情報処理障害』という病気ではないかと相談に来られる患者さんが時々いらっしゃいます。

この聴覚情報処理障害という言葉、あまり広く知られていないのですが以前にブログに書いたことがあります。
2018年11月29日のブログ『語音聴力検査について』


読んでいただければわかりますが、メインは検査についての話で聴覚情報処理障害については2行ほど触れているだけです(^-^;



しかし、耳鼻科医の中でもあまりメジャーではない(知られていない?)ということもあり、他に情報発信しているサイトが少ないからか、『聴覚情報処理障害 熊本』で検索すると結構上位に表示されます。
それを見られて来院される方が多いようです。




さて、この聴覚情報処理障害。
はっきり言ってわからないことが多いです。
論文検索しても数が少ないです。



聴覚情報処理障害は簡単に言うと『音は聞き取れるけど、何と言っているかわからない』というものです。
自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)や、そのほかの精神疾患や心理的問題などが背景として関連が考えられていますが、はっきりと原因を指摘するのは難しいです。


受診された方々が言われることが多いのは
『仕事や学校で聞き返しが多く、嫌がられる』
『特に騒音があると全く内容がわからなくなる』
『他の耳鼻科で聴力検査だけされて異状ないと言われた』

受診されるのは20~30台の方が多いかと思います。
症状はもちろん個人差が大きいのですが、やはり就職して仕事を始めてから困るという方が多いです。


では、どのように診断するのか。

聴覚情報処理障害の第一の特徴は聴力の低下がないことですので、まずは聴力検査を確認します。
同時に語音聴力検査という聞き分けの検査を行います。
(語音聴力検査について詳しくは上に貼った以前のブログをご参照ください。)

この2つの検査で異常がないことがまず前提です。


そして他の検査は...色々あるのですが
とある論文の一部を抜粋します。


・基本的な聴覚検査
 標準純音聴力検査、語音聴力検査、耳音響放射(OAE)
・電気生理学的検査 
 聴性脳幹反応(ABR)、聴性中間反応(MLR)、P300など
・聴覚認知検査
 両耳分離聴検査、耳管情報処理検査、歪み語音検査など
・視覚認知検査
・知能、注意、記憶、言語発達などの検査
・発達歴、心理面などの問診、質問



一部略していますが、これだけの検査が挙げられています。
脳波の検査や騒音がある中での聴力検査などなどなど。
この中で一般的な耳鼻科医院で出来る検査は標準純音聴力検査と語音聴力検査くらいでしょう。
これを全部検査しようとすれば専門的に診ている大学病院などでしかできないと思います。


つまり、当院も含めて普通の耳鼻科で完全に診断をつけるのは難しいわけで(そもそも診断基準もはっきりしてません)。
症状やこれまでの経過などのお話を聞くだけでもある程度の診断はできるかと思いますが...



もちろん、『普通の耳鼻科じゃわからないから受診しても意味がない』というわけではありません。ちゃんと出来る限りの対応します。


これまで受診された方々にもこういった現状を正直にお話して、その上で今後の対応などについて相談してきたわけですが、長くなっているのでまた次回に!


Posted:2020.03.03 | Category: 医療系のお話 耳

今年もやってまいりました。

3月3日は『耳の日』です!

8月7日の『鼻の日』と並んで毎年のようにブログで取り上げております。
というよりネタにしております。


さて、耳の日は毎年講演会などが催されるのですが、今年は3月28日の予定。

しかし、本当に開催されるのか...まだ通知は来ていないのですが

まぁ中止になるでしょうね。
新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)の影響で、先月から講演会や勉強会は軒並み中止になっています。

この時期は花粉症の最盛期なので、毎年アレルギー関連の勉強会が毎週のように開催されるんですが...すべて中止です。


このご時世ですから、仕方ないですね。


話は耳の日に戻ります(^^;)

毎年無理矢理耳の話を書くのですが、今回も。

耳掃除は不要!
最近はニュースなどでもこの話がよく出ると思います。
もしかしたら今回の話題も見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんが...



ちょっと前にとある動画が話題になりました。
『耳垢は自然と外に出てくるから掃除は不要である』ということを証明するため、とある耳鼻科の会が撮影した動画です。

その方法が面白い。
片方の鼓膜には一部に色を塗り、もう片方には紙を置いてなんと5か月間観察を続けています。

すると、両方ともじわじわと移動し、最終的には耳の入口まで出てきました。


文章だけだと非常に伝わりづらいと思いますので、是非実際の動画を見ていただきたい(^^)/


You Tubeにもアップされていますので、『耳のそうじは本当に必要なの?』と検索していただければヒットすると思います。


ただ、この動画を検索すると結構なネガティブな意見も目にします。
『言われた通り掃除しなかったら耳垢がつまって聞こえにくくなった』というような意見が多いですね。

確かにそういうことになる可能性もあり、こればっかりは人によるとしか言えないのですが...

耳の穴の大きさや耳垢の性状なんかにもよります。



なので『基本的には、耳掃除は必要ない』という言い方になっちゃうわけです(:_;)



でもこの動画は耳の構造などもわかりやすく説明されてますので、オススメです。


それにしてもYou Tubeで耳掃除と検索すると凄い数の動画があるんですね(^-^;
しかも凄い再生数。みんなやっぱり耳掃除が好きなんでしょうね~。

Posted:2019.11.08 | Category: 耳 雑談

先日、テレビを観ていた時のこと。

歴史上の人物を『ネコ』に置き換えて解説する番組なのですが、子どもと一緒にちょこちょこ観てます。


その中で注目のフレーズ



江戸時代には、耳垢を取る職業があった!
(ただしネコは耳垢はほとんど溜まらないというオチつき)



へ~。

どうやら『耳垢取』という職業があったそうです。そのままですな(@_@)


『耳垢取ろう取ろう』『耳垢取り~』という掛け声を上げながら町を巡回するようなこともあったそうな。

やってみようかな





そういえば耳掃除っていつからするようになったんでしょう?


調べてみると、どうやらしっかりとした耳かきの日本で資料が残っているのは江戸時代からのようですね。


それにしても耳掃除が江戸時代からすでにビジネスとして確立していたとは。

江戸時代から耳掃除の気持ちよさに気付いてしまっていたわけですね。

現代でも『耳掃除屋さん(?)』はありますが、調べてみると結構なお値段するんですね(^-^;
だいたい耳毛剃りとかマッサージも一緒にされているようです。



一度どんなものか体験してみたいような気もするけど...なぜか行ったら負け(?)のような気もする(*_*;

Posted:2019.08.07 | Category: 医療系のお話 耳

今日は8月7日『鼻の日』

毎年鼻についての話題を書いてますが、鼻の目新しいお話もないので耳の話です(^-^;


8月1日に厚生労働省から新薬の承認されたお薬のニュースを発見。


なんと、鼓膜穿孔の治療薬


鼓膜穿孔、つまり鼓膜に穴が開いてしまってる状態ですね。
例えば中耳炎に対する鼓膜切開や鼓膜チューブを入れた後、または単純に耳かきなどを奥に入れすぎて鼓膜を突いてしまって穴があいたり。
鼓膜の穴は自然と塞がることが多いのですが、稀に穴が残って塞がらないことがあります。
(穴の大きさにもよりますが)

そこまで大きな穴じゃなければ聴力への影響も大きくないのですが、鼓膜の穴から細菌などが入り込めるので耳漏(耳だれ)を繰り返すことがあります。


このような穴が残っている状態を『慢性中耳炎』と呼びます。

そして、この穴を塞ぐために手術をする場合は、耳の後ろを切って側頭筋膜というものを採取して使ったり、人工真皮のようなものを使っていました。




このニュースを発見した時、『おぉっ!』と期待して調べてみたのですが...


このお薬、トラフェルミンというヒト塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)と呼ばれるものです。

簡単に言うと、細胞や血管の修復を促すような作用があり、今までも褥瘡や皮膚の潰瘍などにスプレーで使用されていました。


で、この作用を鼓膜にも使おうってことですね。
どうやらゼラチンスポンジが同封されていて、それに浸して穿孔がある部分につけるようです。
(まだ正式には商品化されていないので、正確かはわかりません)




ん~こういう治療法って結構前から学会とかで聞いたことあるな...(゜゜)

って調べてみるとやっぱり同じ成分の薬を使って治療をしている論文は10年以上前からありますね。
有効性が確認され、商品化の要望も多かったのでしょう。


もちろん、商品化されれば簡便に使えるようになるので、非常にありがたい。



とりあえず、正式な承認と詳細を期待して待ちます(^^)

Posted:2019.05.30 | Category: こどもの病気 医療系のお話 耳

DSC_3119.JPG

先日とある医学系の冊子を読んでいた時、これを発見。

ミルク性中耳炎』ってあまり一般的な名前ではないと思いますが、説明してみます。

簡単に言うと、ミルクを飲むときに体勢によって耳管という鼻と耳をつなぐ管を通して中耳にミルクが入ってしまい、中耳炎を起こすというものです。

 
耳管と中耳炎について当院HPの中耳炎のページに図解もありますので、ご参照ください。
『中耳炎のページへ』


特に寝た状態(横抱き)でミルクを飲ませると、角度によって耳管の方向にミルクが流れやすくなるというわけです。

mimi_jikan02.jpg
縦抱きの状態



mimi_jikan03.jpg
横抱きの状態。
確かに耳の方に流れていっちゃいそうですね。

頭の位置によって起こる中耳炎ということで、『頭位性中耳炎』とも呼ばれます。



しかし、ここで一つ疑問点。


中耳炎で耳鼻科を受診した時に
『鼓膜の奥にミルクが溜まって中耳炎を起こしてます』
なんて言われたことがある人ってあまりいないのではないでしょうか?


いくつか論文も調べてみましたが、横向きでミルクを飲んでも中耳炎は増加しないという報告もあります。


結論を言っちゃうと、ミルクを飲むときの体勢よりも飲んだ後の逆流の方が問題のようです。
小さな子は胃の内容物が逆流しやすく(胃食道逆流)、その逆流したものが中耳炎の原因となるわけです。

実際に中耳炎で鼓膜切開をして、中を調べると胃酸の成分が認められたという報告もあります。


なのでミルクを飲んだ後にはすぐに横にせずに、しっかりゲップをさせることは大事だと思います。




ちなみに、このミルク性中耳炎の予防の為、縦抱きでもミルクを飲ませやすいように角度を変えたような哺乳瓶があります。

耳鼻科の学会の展示にも出店していて、たしか耳鼻科医が監修したとかいう宣伝文句でした。



そして私もまんまと購入して使用しました(^-^;
哺乳瓶によって中耳炎が完全に防げるわけではないのですが、デザインも可愛く、角度がついていて親がミルクをあげるのが楽だったので良かったです(^^)

Posted:2019.03.11 | Category: 医療系のお話 耳

まだまだ花粉症の時期ですが、違うお話を。

題名通り『カビ』の話です。
あの食べ物に生えてくる『カビ』です。
かびるんるんの『カビ』です。アンパンマンの力が出なくなっちゃうやつです((+_+))


耳鼻咽喉科ではカビと関わることが多いのです。
『耳』『鼻』『のど』全部カビが出てくることがあります。

医学的には『真菌症』と言います。

特に多い病気についてそれぞれ説明していきましょう。







・『耳のカビ』


最も多いのは耳の中にカビが生える『外耳道真菌症』です。
特に耳掃除のし過ぎで耳の穴を傷つけ、そこにカビがついてしまうことが多いです。
また、抗生剤やステロイドを使用した後や、耳の手術後、糖尿病などがあるとカビはつきやすくなります。

症状としては痒みが強いことが多く、耳の痛みや耳だれが出ることもあります。


gaijidousinkin01.png

耳の中を見ると、こんな感じで白いポワポワしたものや、黒いカビを発見できます。
耳だれが多いとこんな感じに見えないこともあり、菌の検査で検出されてわかることもあります。
原因となる真菌で多いのはアスペルギルスカンジダと呼ばれる真菌です。



治療で最も大事なことは耳の中のカビをしっかり掃除することです。
ただし、これは自分でしないでくださいm(__)m
耳鼻科医が顕微鏡を見ながらしっかり掃除することが重要です。しっかり掃除した後に抗真菌薬を耳に入れたり、塗るのが一般的です。



抗真菌薬というのはもちろんカビを退治するお薬です。
細菌に対する抗生剤みたいなものですね。
抗真菌薬にも飲み薬があるのですが、外耳道真菌症に使うことはあまりありません。



耳の真菌症の多くは耳の穴の皮膚だけに留まります。
鼓膜に穴をあけて、耳の奥まで侵入していくようなことはほとんどありません。
皮膚よりも深いところまで真菌が入り込んでいくことも稀なので、塗り薬で十分なことがほとんどなのです。




というわけで、やっぱり耳掃除のし過ぎには注意が必要です。

耳⇒鼻⇒のど という感じでカビの話を続けていきます(^^)/

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