たかむら耳鼻咽喉科

耳・花・喉・アレルギーのクリニック 096-382-8700

コンテンツ

  • 医院紹介
  • 診療案内
  • アクセス
  • 施設・スタッフ
  • もぐらタイムズ
  • 病気かな? と思ったら
  • よくあるご質問

最新の記事

月別記事一覧

カテゴリー別記事一覧

職員募集

診療時間のご案内

 
9:00
~12:30
14:30
~18:30
あり
あり
あり
あり
あり
なし
あり
あり
あり
あり
あり
9:00~15:00
日/祝
なし
なし
診察日
休診
の診察時間は14:00~15:00です。

もぐらタイムズ

もぐらタイムズ

熊本の耳鼻咽喉科トップ > もぐらタイムズ
ブログ内の検索はこちら
Posted:2019.03.23 | Category: のど 医療系のお話

カビのお話第3弾というわけで、のどのカビの話です。

のどのカビは基本的に「カンジダ」というカビが原因になります。
このカンジダ、実は誰ののどにもいます(常在菌というやつです)。

しかし、やはり免疫不全や糖尿病、抗生剤・ステロイドなどの使用によってカンジダが増殖してしまい発症します。



特にお口の中の「口腔カンジダ症」のことを「鵞口瘡(がこうそう)」と呼んだりもします。
乳幼児に発症することもあり、これは哺乳瓶などが清潔でないと発症するとも言われます。
軽ければしっかり清潔にしてあげるだけで治癒することも多いですし、症状もあまりなかったりします。



intousinkin02.jpg
これはカメラでのどの上の方から見ている画像なので、わかりにくいかもしれませんが...(^-^;


こんな感じで白いものがのどに点々とつくことが多いです。
この画像では咽頭から喉頭(のどの奥)までカンジダを認めます。


進行するとこの白いものが取れにくくなったり、出血しやすくなったりもします。
ヒリヒリとした痛みがあったり、違和感だったり、味覚がおかしい、などなど色んな症状があります。



治療は抗真菌薬を使用することが多いです。
アムホテリシンB(ファンギゾンシロップ)、ミコナゾール(フロリードゲル)などの液体状のお薬を口の中に入れて、行きわたらせてから飲み込むような感じです。
もちろん、口の中を清潔に保つことも重要ですし、特に義歯(入れ歯)にカンジダが繁殖することもありしっかり清潔にしましょう。


不必要なステロイドや抗生剤を使用している場合はそれらを中止することも大事。
「のどが痛い」というだけで抗生剤を使用してはダメ((+_+))







さてさて、耳、鼻、のどとカビのお話をしてきました。
重要なのは耳、鼻で原因となるアスペルギルスや、のどで原因となるカンジダは『どこにでもいる』ということ。


アスペルギルスは空気中、ホコリの中にもいるし、カンジダは体中にもともといます。
しかし、体の方に免疫の異常を起こすと急に牙をむくわけですね。
そしてその原因は人間側が作ってしまっていることも多いのです。

耳掃除のし過ぎ、薬の使い過ぎ、口の清潔が保たれていないなど...
皆さん、気をつけましょう(^^)/

Posted:2019.03.15 | Category: 医療系のお話 鼻

カビの話、第2弾!

鼻のカビについてです。


鼻のカビと言えば、『副鼻腔真菌症』。

通常の『副鼻腔炎』は細菌が副鼻腔の中で増えてしまう病気ですが、『副鼻腔真菌症』ではもちろんカビが増えます。
前回耳の話でも書いたアスペルギルスやカンジダ、さらにムコールというカビが原因になります。


当院のHPの中でも少し書いてます。
鼻の悩み『副鼻腔炎』




副鼻腔真菌症はいくつかに分類されます。
大きく分けると『浸潤性』と『非浸潤性』、さらに『アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎』に分けられます。
さらに『浸潤性』の中で『急性浸潤性』と『慢性浸潤性』と分けられるので、計4つに分けられることになります。


ややこしいですね(^-^;


それぞれを簡単に説明します。


・急性浸潤性副鼻腔真菌症
この病気は非常に怖い病気です。
『浸潤性』というのは、副鼻腔から周りにどんどん進行していくということです。
副鼻腔の周りには骨があるので、まず骨を壊し、さらにその外の眼球や脳、血管まで影響を及ぼし、失明脳梗塞などを起こし命に関わることも多い病気です。
糖尿病の方や、ステロイド・免疫抑制剤を長期的に内服しているなど、免疫不全状態の方に多いとされます。


・慢性浸潤性副鼻腔真菌症
上と同様に副鼻腔から周囲に進行しますが、進行は比較的ゆっくりです。
しかし、やはり周囲の臓器に進行していくので、早期の治療が必要です。
急性と比べると免疫との関連は薄く、糖尿病などの疾患がない方、免疫正常の方が多いとされます。


・慢性非浸潤性副鼻腔真菌症
『非浸潤性』ということは真菌が副鼻腔の中に留まるということで、『浸潤性』のものと比べると症状も軽いです。
ゆっくりと進行するので、全然症状ないのに『頭のCTを撮影したら偶然見つかった』ということもよくあります。
鼻の中を診察しても全然異常がないこともよくあります。


・アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎
カビに対するアレルギー反応によって症状が起こるものです。
アレルギー性鼻炎や喘息など、もともとアレルギー疾患を持っている方に多く、ポリープを伴うことも多いです。




以上の4つに分類されます。


症状もそれぞれですが、代表的には鼻水鼻づまり頭痛鼻水に血が混じる嫌なにおいがするなどです。



診断方法について、症状や鼻の診察では普通の副鼻腔炎と区別がつきにくいことも多くあります。
レントゲンを撮影してもはっきりと『真菌症』と診断は難しいです。


特徴として普通の副鼻腔炎は左右両方に起こしていることが多いのに対して、真菌症では片方だけのことが多いので、『片方の副鼻腔炎を治療しても改善しないのでCT検査まで行ったら、真菌症の診断になった』ということもあります。


CT検査は非常に有効です。

hukubikuusinnkin01.jpg

hukubikuusinnkin02.png
矢印で示した右の上顎洞という頬の内側の副鼻腔に真菌症を認めます。
特徴としては『石灰化』と『骨の肥厚』です。


CTでは骨が白く映ります。画面の中で向かって左側が灰色の中に一部白い部分が混じっています。この白い部分が『石灰化』と呼ばれるもので、イメージとしてはカビが固まって硬くなっているような感じ。

さらにその周りの骨が右側と比べて分厚くなっているのもわかりやすいかと思います。これも真菌症で特徴的です。




治療については基本的に手術
特に浸潤性のものは手術で徹底的にカビを除去して、さらに抗真菌薬を全身投与します。

非浸潤性の場合はカビが粘膜以下に進行していないので、手術の後は抗真菌薬の全身投与は不要とされてます。

アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎は手術後にポリープなどが再発することも多く、ステロイドの投与も有効とされます。






ま~た長くなっちゃいました(^-^;
副鼻腔真菌症は手術での治療がメインになってしまうので、患者さんの負担も大きい病気です。しかも症状がなくても手術になったりしますので...




例えば、関係のない病気で頭部のCTを撮影した時
医『CT検査の結果ですが、脳には異常ありませんでした。』
患「ほっ(^^)」
医『しかし...』
患「(・_・;)?」
医『鼻の中にカビがいるかもしれません』
患「カビ!?」
医『手術をお勧めします』
患「手術!?」


なにも症状ないのにビックリ連発ということになりますので、医療者側もキッチリ丁寧に説明しなくちゃいけません(@_@)


次回はのどのカビについても書く予定です。

Posted:2019.03.11 | Category: 医療系のお話 耳

まだまだ花粉症の時期ですが、違うお話を。

題名通り『カビ』の話です。
あの食べ物に生えてくる『カビ』です。
かびるんるんの『カビ』です。アンパンマンの力が出なくなっちゃうやつです((+_+))


耳鼻咽喉科ではカビと関わることが多いのです。
『耳』『鼻』『のど』全部カビが出てくることがあります。

医学的には『真菌症』と言います。

特に多い病気についてそれぞれ説明していきましょう。







・『耳のカビ』


最も多いのは耳の中にカビが生える『外耳道真菌症』です。
特に耳掃除のし過ぎで耳の穴を傷つけ、そこにカビがついてしまうことが多いです。
また、抗生剤やステロイドを使用した後や、耳の手術後、糖尿病などがあるとカビはつきやすくなります。

症状としては痒みが強いことが多く、耳の痛みや耳だれが出ることもあります。


gaijidousinkin01.png

耳の中を見ると、こんな感じで白いポワポワしたものや、黒いカビを発見できます。
耳だれが多いとこんな感じに見えないこともあり、菌の検査で検出されてわかることもあります。
原因となる真菌で多いのはアスペルギルスカンジダと呼ばれる真菌です。



治療で最も大事なことは耳の中のカビをしっかり掃除することです。
ただし、これは自分でしないでくださいm(__)m
耳鼻科医が顕微鏡を見ながらしっかり掃除することが重要です。しっかり掃除した後に抗真菌薬を耳に入れたり、塗るのが一般的です。



抗真菌薬というのはもちろんカビを退治するお薬です。
細菌に対する抗生剤みたいなものですね。
抗真菌薬にも飲み薬があるのですが、外耳道真菌症に使うことはあまりありません。



耳の真菌症の多くは耳の穴の皮膚だけに留まります。
鼓膜に穴をあけて、耳の奥まで侵入していくようなことはほとんどありません。
皮膚よりも深いところまで真菌が入り込んでいくことも稀なので、塗り薬で十分なことがほとんどなのです。




というわけで、やっぱり耳掃除のし過ぎには注意が必要です。

耳⇒鼻⇒のど という感じでカビの話を続けていきます(^^)/

Posted:2019.03.07 | Category: お薬の話

前回ブログのアクセス数について書きました。

誰にでも読めるブログですので、もちろん言葉の間違いや日本語の使い方には気を付けてるつもりです。
(たまに間違ってるかもしれませんが(^-^;)

その中でひとつ。



私はこのブログで『抗生剤(抗生物質)』という言葉を使っています。


抗菌薬』という言葉もありますが、どれが正しいのでしょう?


Wikipediaさんによると

『抗生剤(抗生物質)』とは『微生物が産生し、他の微生物の発育を阻害する物質』

『抗菌薬』とは『細菌の増殖を抑制したり、殺したりする働きのある化学療法剤』


う~ん、わかりやすいようなわかりにくいような(^-^;




もっと簡単に言うと
『抗菌薬』は『細菌を増殖を抑えたり、殺したりするお薬』
『抗生剤(抗生物質)』は『その中で微生物から作られたお薬』
です。


世界初の抗生物質である『ペニシリン』はフレミングが青カビから発見したことは有名です。
なので、『ペニシリン』は『抗菌薬』であり、『抗生剤(抗生物質)』でもあります。



微生物以外から作られる、化学的に合成されるお薬として有名なのが『ニューキノロン』です。
レボフロキサシン(クラビット)、ガレノキサシン(ジェニナック)、トスフロキサシン(オゼックス)などが使われる頻度も高いかと思います。
これらは『抗菌薬』ですが、『抗生剤(抗生物質)』ではないということになります。



わかりやすく書けているか微妙( ;∀;)



このブログではこれらのお薬は全て『抗生剤』で統一しちゃっています。
なので、厳密には間違った言葉になってます。


普段、診察中に説明するときも『抗生剤』『抗生物質』『抗菌薬』という風に使い分けてはいません。



なぜ?
当然、『抗生剤』が一番伝わりやすいからです
それ以外の理由はありません(^^)


医学的には正しくなくても、患者さんにしっかり伝わることの方が大事だと思います。
医師が使う言葉で患者さんに伝わりにくいものって結構多いと思いますし、なるべく誰にでも伝わるように言葉を選ぶことって重要ですよね。

Posted:2019.03.04 | Category: 雑談

最近インフルエンザの話⇒花粉症の話って感じで流行りにのった真面目なことばっかり書いてます...





同じような話ばかりで飽きた!!





...というわけではないのですが




以前はサッカーやらモータースポーツやら酒やらの話も書いてたのに、最近雑談が少ないのがサビシイ((+_+))

やっぱり医学的な話は書くのに気を使うし、書く以上はもちろん間違ったことを書くわけにはいかないので調べものもするし、新しい治療法があったりしないか論文を検索したりするので、結構大変なんです。



そして...








homepageacces01.png

(当院のホームページアクセス数の1年間の推移)

この増え方は怖いって(;・∀・)








去年の7月にも同じようなブログを書いているのですが、1年前にはアクセス数が1日200~300程度だったのが、今では1日6000~7000以上ですよ(・_・;)
そして今でも増え続けているところが恐ろしい...





まぁホントの人気ブログと比べたらたいしたことないんでしょうが、医療系のブログのアクセス数って平均どのくらいなんでしょ?



調べてみてもよくわからん(・_・;)




アクセス数が増えるのはもちろんいいんですけど、やっぱ気を使う...


だってアクセス数の過半数がブログですし、真面目な記事の方が人気なんですよね~


homepageacces02.png

そして熊本の方は3%程度しか見ていないという(・_・;)


まぁ全国の方々に少しでも役立っているということですかね(^-^;




どうしても忙しい時期は更新頻度が減ってしまいますが、これからも出来るだけ皆さんにとってお役に立てて面白いブログを目指します(^^)/


Posted:2019.02.25 | Category: お薬の話 医療系のお話 鼻

kahun20193.png
うわぁ...( ;∀;)

今年はホントにスギ花粉が猛威を振るっております。



花粉症の薬、つまりアレルギーの薬はたくさんあるのですが、どのように選ぶのか。

症状は鼻水が多いのか、鼻づまりが強いのか、かゆみが強いのか。
これまではどのような薬を使ってきて、効果はどうだったのか。
アレルギーの検査を受けている方はどの程度アレルギーが強いのか。
もちろん鼻の中の所見はどうか。



といったことを参考にしながら治療を考えるわけですが。



『去年はこのお薬で大丈夫だったんだけど、今年は効かない』
という話もよく聞くので、今年は最初からいつもより強めにお薬だすことが多いです(*_*;





お薬の希望で多いのが、できれば眠くならないお薬がいいということ。


眠くならない薬で有名なのがアレグラ(フェキソフェナジン)、クラリチン(ロラタジン)、デザレックス(現在出荷停止中)、ビラノアがあります。
アレグラ、クラリチンはすでにOTC(一般用医薬品)としてドラッグストアでも購入できますね。



鼻水鼻づまりが治まっても眠気が強くて集中力がなくなってしまうと、結局お仕事や勉強にも支障を来してしまいますからね。


とはいっても効果も大事(^-^;
眠くならない薬はやっぱりアレルギーを抑える効果も優しめです。
というわけで、アレルギーが強い方や今年のように花粉が大量の時は効果がイマイチなこともあります。


じゃあどうするか。



アレルギー診療ガイドライン的には『ステロイド点鼻薬』『抗ロイコトリエン薬』などを追加する方法が勧められます。


それでも症状が抑えられない場合は?



色々方法はありますが、薬で眠気がある場合でも『夜寝る前だけなら大丈夫』という場合は夕食後や就寝前に強めのお薬を使い、朝は眠気の出ないお薬を使用するという方法もあります。
ただ、眠気が強く出る方は夜に飲んで次の日の昼まで眠気が続いたりする方もいるので、その場合は注意が必要。




眠気ってかなり個人差があります
例えば眠気が強く出やすい古いアレルギーの薬、ポララミンなんかでは眠くならないけど、アレグラで眠くなるという方もいます(^-^;



一般的には作用が強いと言われているお薬を使っても効果が薄いのに、軽いお薬にすると効果がしっかり出るということもあります(・_・;)




自分に合ったお薬を見つけるのもアレルギーには大事ですね。
どうぞ医師と相談しながら探してみて下さい(*^^*)

Posted:2019.02.19 | Category: 医療系のお話 鼻

kahunjouhou.png

花粉飛散増えてきているようですね~
既に症状が出てきている方、まだ出てきてないけど毎年花粉症で苦しんでいる方、はやく薬使いましょう(゜゜)



この時期はよく質問されます。
『花粉症(アレルギー)に効く食べ物はありますか?』

ちなみに以前にも似たようなブログ書いてます
(⇒2018年9月12日のブログ『花粉症を抑える食べ物』)





『現役医師に聞く!花粉症を抑える食べ物!』みたいなアンケート調査のニュースを以前に見たことがあるのですが、その結果は...




『何もない』が過半数でした(^-^;




次点で『ヨーグルト』。他は少数意見のみ。


ヨーグルトが花粉症を抑えるというのは結構いろいろ調査・報告されていますので、有効なのかな~っと私も考えています。

他にも納豆とかお茶とか検索すると色々出ますけど...



正直な話、毎日いろいろ食べ続けるよりお薬毎日飲んだほうが簡単だし効果も確実だと思いますね((+_+))




それから『運動で体の免疫力アップして花粉症を治そう!』みたいな記事も見つけましたが...






免疫力アップしたら花粉症は悪化するんじゃね( ゚Д゚)?


という残念なツッコミになってしまいます。



別に花粉症でも運動するのは全然問題ありません。
ただし室内であれば、ですけどね(^^)

熊本市耳鼻咽喉科 たかむら耳鼻咽喉科
〒862-0926 熊本市東区保田窪5丁目10-26  ■診療時間 ●月~火・木~金/9:00-12:30 14:30-18:30 ●水曜日/9:00-12:30 ●土曜日/9:00-12:30 14:00-15:00  ■休診日 日曜・祝祭日