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Posted:2019.08.22 | Category: 雑談
昨日、大学病院の後輩Sから連絡あり。
『専門医試験受かりました!』
私が大学病院勤務時代に指導医として一緒に仕事をしていた後輩2人が今年の専門医試験を受けたのですが、無事2人とも合格。
よかったよかった。
お盆休み中にその後輩たちと食事をする機会があり、その時に試験の話は聞いていたのですが、どうも一人は自信なさそうでしたので心配してました(^-^;
ちなみに、耳鼻科の専門医試験については2年位前にブログ書きました。
(⇒2017.8.4のブログ『専門医試験』)
この時書いたように、2日目の面接試験の時にはほぼ合否も決まっているわけです。
後輩Tが言うには『なんか面接の感じが落ちてそうだったんですよ~(-.-)』
どうやら『試験難しかった?』的な質問をされたようです。
確かにそんな質問されると微妙な気持ちになりますわな(^^;)
ちなみに二人ともこのブログを見ているらしく、『試験勉強に役立ちました!』とのこと(・_・;)
確かに、テーマによっては専門医試験レベルのことも書いてます。
(しかしこのブログ、耳鼻科医が見過ぎなんですけど( ゚Д゚))
とにかく合格おめでとう!というわけで今度お祝いに連れていってきます(^^)/
Posted:2019.08.16 | Category: 雑談
先日8月15日までお盆休みでした。
そのため本日は特に午前中は混み合ってました(^^;)
前にも書きましたが、鼻炎や中耳炎などはこの時期軽快することが多いのですが、最近扁桃炎が結構多い印象。
しかも点滴治療をした方が良いような扁桃炎も多いですね。
話は変わりますが、私はお盆休み中少しだけ旅行に。
1泊で九州内ですが...
やっぱりこの時期はどこに行っても混んでますね。
そして酷い猛暑((+_+))
幸い台風の影響はない日程でしたが、常に汗だくの状態(*_*;
水分は積極的に摂取していましたが、クラクラするほどの熱気...
やはりインドア派はこの時期あまり出歩かない方がいいのか...
めまいで来院された方がよく聞いてみると日中野外でずっと作業していて、熱中症の症状だったりすることもあります。
まだ夏休みも続いていますが、油断ならない猛暑ですので皆さんお気を付けください(^^)
今日は8月7日『鼻の日』
毎年鼻についての話題を書いてますが、鼻の目新しいお話もないので耳の話です(^-^;
8月1日に厚生労働省から新薬の承認されたお薬のニュースを発見。
なんと、鼓膜穿孔の治療薬!
鼓膜穿孔、つまり鼓膜に穴が開いてしまってる状態ですね。
例えば中耳炎に対する鼓膜切開や鼓膜チューブを入れた後、または単純に耳かきなどを奥に入れすぎて鼓膜を突いてしまって穴があいたり。
鼓膜の穴は自然と塞がることが多いのですが、稀に穴が残って塞がらないことがあります。
(穴の大きさにもよりますが)
そこまで大きな穴じゃなければ聴力への影響も大きくないのですが、鼓膜の穴から細菌などが入り込めるので耳漏(耳だれ)を繰り返すことがあります。
このような穴が残っている状態を『慢性中耳炎』と呼びます。
そして、この穴を塞ぐために手術をする場合は、耳の後ろを切って側頭筋膜というものを採取して使ったり、人工真皮のようなものを使っていました。
このニュースを発見した時、『おぉっ!』と期待して調べてみたのですが...
このお薬、トラフェルミンというヒト塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)と呼ばれるものです。
簡単に言うと、細胞や血管の修復を促すような作用があり、今までも褥瘡や皮膚の潰瘍などにスプレーで使用されていました。
で、この作用を鼓膜にも使おうってことですね。
どうやらゼラチンスポンジが同封されていて、それに浸して穿孔がある部分につけるようです。
(まだ正式には商品化されていないので、正確かはわかりません)
ん~こういう治療法って結構前から学会とかで聞いたことあるな...(゜゜)
って調べてみるとやっぱり同じ成分の薬を使って治療をしている論文は10年以上前からありますね。
有効性が確認され、商品化の要望も多かったのでしょう。
もちろん、商品化されれば簡便に使えるようになるので、非常にありがたい。
とりあえず、正式な承認と詳細を期待して待ちます(^^)
Posted:2019.08.02 | Category: 雑談
耳鼻科は他の診療科と比べて季節によって忙しさの変化が大きいです。
簡単に言うと...
夏⇒ヒマ
冬から春⇒忙しい
12月からのインフルエンザから3月の花粉症シーズンがやっぱり一番忙しい(^-^;
花粉症が終わり暖かくなると、皆さん鼻の調子も良くなることが多く、子どもの中耳炎も減ります。
で、まさに現在のお盆前後が最も耳鼻科がヒマになる時期なのです。
例えば3月は8月を比較すると患者さんの数は『2倍』くらいになります(゜゜)
今年は夏風邪(特に手足口病)が多かったですが、一回診るだけで終わっちゃうことがほとんどですから。
最近なぜか扁桃炎も多いですが。
というわけで書くネタもない(*_*;
あ、来週は『鼻の日(8月7日)』ですね。
毎年ネタに困る時期に無理矢理『鼻の日』取り上げてブログ書いてます(・_・;)
あと、台風来てますね。
勢力はそこまで強くなさそうですが、がっつり九州直撃コース。
皆さん、お気を付けください。
あまりネタのない時期なので、ブログの更新が滞り気味です。
今回書いた内容もはっきり言って微妙ですが、また何か考えて書きます(^^;)
先週のことになりますが、7月17日は勉強会参加。
今回は小児科と耳鼻科の合同勉強会です。
去年は6月に開催されてました。
(⇒2018.6.22のブログ『耳鼻科小児科勉強会』)
今回の講演のテーマは『小児の気管切開・誤嚥防止手術』について
(写真撮り忘れたので画像なし(^-^;)
特に手術の方法と手術後の管理についてのお話。
総合病院に勤めていないとほとんど関わることもないテーマですが。
気管切開術というのは、上気道(のど等)に問題があって気道(呼吸の道)が狭かったり、人工呼吸器が長期的に必要だったりする場合に首から気管に穴を開けて、直接呼吸の道をつくる手術。
誤嚥防止術というのは、様々な病気によって誤嚥(食物や唾液が気管に入る)によって肺炎を繰り返す場合等に食道と気道を手術によって分けることで、誤嚥を防止する手術です。
気管切開術は耳鼻科医であれば執刀することも多い手術ですが、誤嚥防止術は適応も限られていますし、気管切開術と比べるとかなり少なくなります。
実際の術中・術後の画像を見ながら術式の選択、術中の注意点、術後管理の要点を説明され、改めて勉強になりました。
講師の先生は私の大学病院時代にたくさんの手術を一緒に経験させてもらった大先輩なのですが、細かいところまで気を配ってしっかり治療される先生で、やっぱりすごい(@_@)
細かい手術方法などについてはここでは書きませんが、やはり手術では解剖を熟知している必要があり、個々の症例により術式を考える必要があり、もちろん術後のことまで考えて手術しなくてはなりません。
特に気管切開術や誤嚥防止術は術後に気管孔という穴が首に残りますので、術後も非常に重要です。
今現在はほとんど関係することもないテーマですが、かといって知識を錆び付かせるわけにもいきませんから。
たまに自分に刺激を与えるためにもやはり勉強会は大事ですね(@_@)
前回の『舌が黒い』に引き続き、『舌が白い』時のお話です。
これも結構多いですね。
前回書きました『黒毛舌』と同じようなところが結構あります。
(⇒2019.7.12のブログ『舌が黒い?』)
やはり"舌乳頭"が何らかの理由で伸びて硬くなってしまい、これだけでも白く見えることがあります。
さらに、その隙間に食物の残渣が溜まったり、そこに細菌が繁殖することなどでさらに白くなります。
これを『舌苔(ぜったい)』と言います。
原因としては、やはり口腔内の不衛生や抗生剤などの使用が挙げられます。
それから唾液が少なくなり、口の中が乾燥すること。
唾液には口の中の汚れを洗い流し清潔にする役目もありますので、乾燥すると舌苔も溜まりやすくなります。
唾液が少なくなる病気は『シェーグレン症候群』というものもありますが、そういった病気がなくても例えばアレルギー性鼻炎で口呼吸が増えるだけでも口腔内は乾燥しやすくなります。
治療法も『黒毛舌』と似たような感じで、口腔内を清潔にすることや乾燥を予防するだけでも改善することは多いです。
やはり、無理に磨いて舌苔を取ろうとしない方が良いです。
また、『カンジダ』という真菌(カビ)が増殖することで舌が白くなることもあります。
この場合、舌だけでなくのど全体にも白いものが付くことが多いと思いますが、痛みや違和感も強いです。
これについては以前に書きました。
(⇒2019.3.23のブログ『カビの話 のど編』)
そして、一番注意しなくてはならないのが『舌がん(口腔がん)』です。
表面が白くなっている状態で『白板症』というものもあります。これは『前がん病変』とも呼ばれる、後にがんに変わりやすい状態のことです。
硬いしこりが触れたり、見た目から『舌がん』を強く疑う場合もあります。
しかし、見た目的には表面がほんの少し白い程度でがんの初期だったり、前述した前がん病変だったりすることもあります。
『がん』の診断をつけるには基本的に組織を一部採取して顕微鏡で見る『病理検査』というものが必要になります。
体の一部を切り取る検査ですので、白い病変を全て検査するわけにはいきません(^-^;
経過や症状、病変の部位(舌がんは舌の側面に多い)などから検査の必要性を考えます。
舌が白くなっても過剰に心配する必要はありませんが、なかなか改善しなかったり、痛みなどの症状がある場合はどうぞ耳鼻科受診されてください(^^)
前回予告した通り、舌の話の続きです。
『舌の色が変わった』
結構多い訴えです。
特に今回は『舌が黒い』時のお話を。
これは黒毛舌(こくもうぜつ)と呼ばれる病気のことが多いです。
特に舌の中央部分が中心に黒くなることがほとんどです。
前回も書きましたが、舌の表面には"舌乳頭"と呼ばれる突起が密集しています。
この中の"糸状乳頭"がなんらかの原因で角化(硬くなって)し、伸びてしまうことがあります。
こうなると舌に毛が生えたような見た目になり"毛舌(もうぜつ)"と呼ばれます。
これに色が付くことがあり、特に黒くなった場合を"黒毛舌"と呼ぶわけです。
特にカンジダと呼ばれる真菌(カビ)やある種の細菌の増殖によって色が付くと言われています。
で、その原因として多いのは、抗生剤やステロイド剤の使用、殺菌性のうがい薬を使うこと。
これらによって口腔内の常在菌(もともといる菌)が少なくなってしまい、他の菌が増えてしまう"菌交代"が原因となります。
ストレスや体力の低下でも口腔内の細菌のバランスが崩れるとも言われます。
他の原因としては、口腔内の不衛生やタバコによる着色もあります。
治療については、原因となる抗生剤やステロイドが中止可能であれば中止すること。
そして口腔内を清潔にすること。
これだけで改善することが多いです。
舌に色がつくと、歯ブラシでこすって落とそうとする方もいらっしゃいますが、これは勧めません。
歯ブラシは歯を磨くために作られてますので、舌を傷つけることが多いです。
舌を磨くのであれば"舌ブラシ"という舌を磨くためのものがあります。ただし、これもやり過ぎはダメ。
舌の色が変わると、精神的にも嫌な感じがしますが、軽いものなら特に様子を見るだけでも問題ないことがほとんどです。
ただし、『舌が黒い=黒毛舌』ではなく、他の病気がある可能性もありますので、お困りの方は耳鼻科受診をお勧めします(^^)
熊本市の耳鼻咽喉科 たかむら耳鼻咽喉科
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