たかむら耳鼻咽喉科

耳・鼻・喉・アレルギーのクリニック 096-382-8700

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耳の悩み

耳の悩み

よくある病気
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※当院で行えない検査・治療・手術等につきましては適切な病院にご紹介させていただくことがあります。

中耳炎

急性中耳炎

耳
大人の耳子どもの耳
3歳以下のこどもの70%が1度はかかるといわれています。中耳と鼻の奥をつなぐ「耳管(じかん)」がこどもは太く短く水平に近い状態です。それにより細菌やウィルスが中耳に入り込み炎症を起こします。アレルギー性鼻炎などで鼻の粘膜が腫れていたり、鼻水が多い場合も耳管の通りが悪くなり、中耳炎の原因となります。
耳が痛くて夜泣きするモグラ
耳が痛くて夜泣きするモグラ
中耳炎
中耳炎
◎症状
耳の痛み、発熱、耳だれ、難聴(耳づまり)
進行すると膿が溜まり、難聴や耳の痛みを引き起こします。
耳だれがある場合は、膿が溜まることで鼓膜が破れてしまっている状態です。

◎原因
風邪、鼻水・鼻づまり 特に鼻すすりが原因となります。

◎治療
炎症を抑えるため、抗生剤を使用します。 鼻やのどの炎症が原因となっている場合があり、この治療も同時に行います。 痛みが強い時や、高熱が持続する場合は鼓膜を少し切って膿を出すこともあります。 鼓膜を切っても傷は通常数日でふさがります。 しっかりと治療を行わないと鼓膜の穴が残ったり、難聴が残ったりすることがありますので治療をしてしっかり治しましょう。

滲出性中耳炎

滲出性中耳炎
滲出性中耳炎
中耳に膿ではなく液体(滲出液)が溜まった状態です。 急性中耳炎と同様に、耳管の働きが悪くなることによって中耳のなかの気圧のコントロールができなくなり、液が染み出してきます。
◎症状
難聴・耳閉感(耳のつまった感じ)、耳鳴り、声が響く感じなど 飛行機に乗った時や高い山に登った時のような感じと表現する患者さんもいらっしゃいます。
急性中耳炎ほどの症状はないため、こどもの場合は症状を訴えず、気付かれないこともあります。

◎治療
抗生剤や消炎剤を使用します。鼻炎などの原因があれば同時に治療します。 2〜3か月治療を行っても治らない場合は鼓膜を切って液を出すこともあります。 また、繰り返すような場合は鼓膜にチューブを入れて液が溜まらないようにします。 治療が長引くことも多いですが、しっかりと治療をしないと難聴が残ってしまうこともあるので、確実に治しましょう。

慢性中耳炎

急性中耳炎や滲出性中耳炎、または外傷などで鼓膜に穴があき、開いたままになってしまった状態です。 通常は鼓膜を切開しても自然に塞がりますが、長期の炎症や、体質によって穴が閉じないことがあります。 穴が開いたままなので、細菌が中耳に簡単に侵入してしまい、耳だれなどの症状を起こします。
◎症状
難聴、耳だれ 難聴は小さな穴ではあまり起こりません。耳だれも感染がおこっている時のみに見られるので、常にあるわけではありません。 慢性中耳炎があっても気づかないこともあります。

◎治療
耳だれが出て感染を起こしている場合は抗生剤の服用や点耳薬を用います。 感染を繰り返すことが多く、抗生剤が効かないこともあり耳の中を洗浄することもあります。 感染が落ち着いたら難聴の程度など必要に応じて鼓膜の穴を塞ぐ手術を検討します。 感染を起こさないため、耳に水を入れないことが必要になります。入浴の際には耳栓をお勧めします。

反復性中耳炎

急性中耳炎を2歳までに6回以上、1年間で4回以上繰り返すような状態です。
・生後12か月未満で急性中耳炎になった
・低年齢で集団保育を受けている
・抗生剤に抵抗力を持った細菌による中耳炎
などが反復しやすくなります。
◎治療
基本的には急性中耳炎と同様に抗生剤を使用します。 抵抗力が強い細菌の場合は抗生剤の量を増やしたり、鼓膜切開や鼓膜のチューブを入れることもあります。

真珠腫性中耳炎

鼓膜が内側に凹んで起こる中耳炎です。凹んだ部分が袋のようになりそこに角化物(垢)がどんどん溜まって奥に奥にと入り込んでいきます。そして周囲にある中耳の骨や組織を溶かしてしまいます。見た目が白く、真珠のように見えるためこのような名前がついています。
真珠腫性中耳炎
滲出性中耳炎
◎症状
鼓膜の奥には音を伝える「耳小骨」という骨があったり、顔の動きを支配する「顔面神経」や味覚に関係する「鼓索神経」などの神経もあります。それらを真珠腫が破壊すると症状がでます。 耳小骨が破壊されると難聴がおき、さらに進行すると顔面神経麻痺や味覚障害、さらに奥の内耳まで到達するとめまいが起きたり、脳の方向へ進むと髄膜炎を起こすこともあります。真珠腫は感染を起こすことも多く、耳だれもよく起こします。特に悪臭のある耳だれは要注意です。

◎治療
基本的に手術が必要です。 小さな真珠腫で凹みが浅かったり、症状がない場合は耳の中の清掃だけで経過をみることもあります。 手術は耳の後ろを切って中耳を観察し、真珠腫を摘出し壊れた骨を作りなおします。最近では耳の中から内視鏡を使って真珠腫を摘出することも多くなっています。 真珠腫は再発の可能性が非常に高い病気です。手術後も長期的に経過をみることが必要となります。
先天性真珠腫
先天性真珠腫
特殊な真珠腫として先天性真珠腫というものもあります。 生まれる前から耳の中に真珠腫が存在してしまっている状態です。 検診で鼓膜をみると奥に真珠腫を偶然指摘されることがあります。 症状が出現する場合は難聴や顔面神経麻痺など通常の真珠腫と同様です。

好酸球性中耳炎

原因ははっきりしていませんが、やはり耳管の機能が関係しているのではないかと言われています。
非常に難治性の中耳炎です。
中耳に液体が溜まりますが、その液体が非常に粘稠な水あめ状で、その液体を顕微鏡で観察すると好酸球というアレルギーに関与する白血球の一種を多数認めます。
同様に好酸球性副鼻腔炎という病気がありますが、両者の合併が非常に多く、成人の喘息の合併も多いです。
>好酸球性副鼻腔炎へ
◎症状
他の中耳炎と同様に難聴を起こします。ただし、難聴が悪化する可能性が通常の中耳炎より高く定期的に受診が必要となります。

◎治療
ステロイドの内服や、直接注入することもあります。

外耳炎

外耳道に炎症が起こっている状態です。
原因のほとんどが耳掃除の際に傷つけることです。

症状

耳のかゆみ、痛み。ひどくなると耳だれが出てくることもあります。 真菌症といってカビの一種が繁殖し、強いかゆみが起こることもあります。

治療

まずは耳垢やかさぶたなどを掃除します。 炎症を抑えるため、ステロイド剤の点耳薬や軟膏を使用します。 細菌による感染を合併している場合は抗生剤も使用します。

予防

外耳炎はまず、耳掃除を適切に行うことが非常に大切です。 外耳道はもともと自浄作用があり、耳垢は自然と外に排出される仕組みになっています。 頻回の耳掃除は不要なのです。 1か月に1度くらい、お風呂上りに入り口1cm程度を綿棒でふき取る程度で十分です。 一度癖になってしまうと、かゆみが続いて治りにくい状態になってしまいます。

外耳道異物

多くの場合はこどもがおもちゃのビーズやBB弾、豆、石などを耳に入れて取れなくなってしまうことがあります。また、大人の方ですと、寝ている間に耳の中に虫が入ってしまったり、散髪後に髪の毛が入ってゴソゴソ音がしたり、海水浴のあとに砂が入ってかゆい感じがでることもあります。
外耳道異物
外耳道異物

症状

耳閉感(耳がつまった感じ)、難聴、虫が生きたまま耳の中に入って動くと激痛が起こることもあります。

治療

外耳道や鼓膜を傷つけないように摘出する必要があります。 ご自宅では完全に異物が見えている場合以外は触らないようにしてください。かえって奥に押し込んでしまい、鼓膜を傷つけることもあります。生きている虫の場合は薬品(麻酔薬)を耳の中に入れて、虫が動かなくなってから摘出します。

予防

鼻腔異物や咽頭異物でも同様ですが、こどもが耳・鼻などに入れそうなものを手の届く場所には置かないことが重要です。

突発性難聴

突発性難聴
突発性難聴
◎突然発症する
◎原因がわからない
◎音がほとんど聞こえなくなる
という特徴をもっています。ウィルス感染によるものという説もありますが、原因ははっきりしません。 この病気で最も重要なのは、発症からできれば48時間以内、遅くても1週間以内に治療を開始すれば、治りやすく、1か月経過してしまうと治る可能性は非常に低くなってしまうということです。

症状

重症の場合、急に片耳が全く聞こえなくなり、めまいが同時に起こったりもします。 軽傷の場合、軽い耳鳴りや耳閉感(耳がつまった感じ)がする程度のものもあります。

治療

ステロイド剤とビタミン剤、循環改善薬の内服を用いて治療します。重症の場合は入院の上で投薬し、高圧酸素療法を併用することもあります。難聴の程度が軽いほど、治療開始が早いほど治る可能性は高くなります。早ければ1〜2週間程度で改善します。この病気を発症する方は寝不足や風邪をひいたなどストレスを抱えていることが多く、ストレスのない生活をすることも予防・治療の一助となるでしょう。

耳鳴り

実際には音がしていないにもかかわらず、本人には何か音が聞こえる状態のことをいいます。
セミの鳴くような「ジージー」高い音で「ピーピー」低い音で「ウィーン」など、聞こえる音は様々です。 それによる不快感、不眠、時にはうつ状態に陥るほどストレスに感じることもあります。
◎自覚的耳鳴…本人にしか聞こえない
◎他覚的耳鳴…本人の体の中の血管などで実際に音がしていて、それを聞いている
この2つにわけることができます。
小さな耳鳴りは誰もが持っているといわれています。しかし、音が小さいため周りの音にかき消されて自覚されていない方がほとんどです。 しかし、耳鳴りがひどくなると眠れなくなるなど日常生活に支障を来します。
耳鳴り
耳鳴り

耳鳴の原因について

耳鳴りの原因としては突発性難聴や加齢性の難聴、メニエール病、中耳炎など。難聴を伴う病気の一つの症状として出現することが多いですが、耳以外の原因で起こることも多々あります。
①器質的疾患が原因の場合
器質的疾患とは体の組織のどこかに異常をきたしている状態です。耳鳴りの場合、器質的疾患は脳腫瘍や脳梗塞が挙げられます。特に聴神経腫瘍という聞こえの神経にできる腫瘍の症状として耳鳴りが起こることは有名です。他覚的耳鳴で血管の拍動に合わせて耳鳴りがするような時は、動脈硬化が原因で血管が細くなっている可能性もあります。 器質的疾患がある場合はまずはそれらを治療することが大原則です。

②精神的疾患が原因の場合
精神的な不調、精神的な疾患が引き金となって自覚的耳鳴りが生じる場合があります。このような精神的疾患が耳鳴りの背後に存在すると考えられる場合には、精神科や診療内科での治療をお勧めすることがあります。

なぜ耳鳴りが起こるの?

難聴を伴う場合

難聴と耳鳴りの発生
難聴と耳鳴りの発生
聴力に異常のない人でも完全に外界の音が聞こえないように造られた無響室に入ると、ほぼすべての方が、普段は気にしたことのなかった耳鳴りを認識したという報告があります。これを無響室耳鳴と呼びます。つまり耳鳴りは誰でも持っているとも言えます。ただし、普段は周りの様々な音によって耳鳴りが聞こえない状態なのです。
しかし、主に蝸牛の機能障害で聴力が低下すると、脳に音の刺激がいきづらくなり、その音を聞こうとして脳が感度を上げます。(テレビのボリュームを上げるようなイメージです)
すると、誰もが普段は気にしないような無響室耳鳴を脳の感度があがることによって感じるようになります。これが難聴から耳鳴りへ発展するメカニズムです。

難聴を伴わない場合

聴覚自体に過敏が起こり、無響室耳鳴が聞こえる状態と言われています。
外傷やストレス、精神的疾患が引き金となっていることが多いようです。
ストレスや精神的疾患が原因・遠因と考えられる場合には精神科・診療内科での加療を優先していただく場合があります。精神的な治療に加えて『TRT』という音響療法が有効な場合もあります。

治療について

前述したように、原因となる病気があればまずは原因に対しての治療を行います。
耳鳴りの治療は、まずは耳鳴りについて良く知って頂くことが非常に重要です。
耳鳴りが生じるメカニズムを正しく理解することによって余計な不安を取り除く。それだけで50%の方の治療が完了するという意見もあります。
耳鳴りの治療薬については、『根本的に耳鳴りを原因から消失させる薬』というものは存在しません。一般的に耳鳴りに対して処方されるお薬は血流を良くしたり、ビタミンを補給したりあるいは精神の安定をサポートしたり、といったいずれも補助的なものです。
もちろん、そういったお薬で効果が出る方もいらっしゃいますが、最近はお薬を使わない耳鳴り治療が主流となってきています。
また、スーパーライザーという機械を使い首の星状神経節に赤外線を照射する治療も行っております。定期的に行うことで、交感神経の緊張をやわらげ、血流を改善することで耳鳴りの治療効果を期待します。

TRT(Tinnitus Retraining Therapy)耳鳴り再訓練療法

耳鳴りに対応した音を聞くことで、耳鳴りを気にならなくする方法です。
難聴を伴う耳鳴の場合、補聴器・サウンドジェネレーターを用いて過敏になった脳を鎮めることで脳自体を正常な状態にもどし、耳鳴の感受性を抑制していきます。つまり聴覚領域のリハビリテーションを行います。
機械は小さく目立たないので、日常はもちろんのこと、効果がある方は寝ている間も装着しているほど、違和感も少ない治療法です。音の種類も様々であり、個人にあわせて調整します。
また、こういった器具を使用せずに環境音(テレビ、音楽など)を利用して、静かな空間をなるべく作らず、耳鳴りが気にならない時間を増やしていくだけでも効果があると言われています。
耳鳴りで困っている方は非常に多いですが、「耳鳴りは治らない」と諦めてしまっている方もいらっしゃいます。 治療は長引くことが多いですが、まずは一度ご相談ください。
難聴と耳鳴りの発生
難聴と耳鳴りの発生

めまい

めまいの原因の60%は耳の病気と言われています。
体にはバランスをとるために全身から脳に信号が送られ、小脳や脳幹で情報を集めバランスを保っています。特に体の向きや動きについて、内耳の三半規管・前庭は重要な器官です。 内耳などの感覚器官や、情報を受け取る側の脳に何らかの異常が起こると実際には体はまっすぐ立っているのに傾いたように感じてしまい、めまいを感じます。
めまいが起こるとき目が揺れる(眼振)が起きることがあります。 この揺れ方をみて異常が起きている部位を診断します。 また、めまいの中には聴力が落ちるものもあり、聴力検査も必要に応じて行います。

良性発作性頭位めまい症

めまいの中でも最も多い病気です。内耳の前庭という場所にある耳石(じせき)が動いてしまい、半規管の中に入り込むことでめまいが起こります。
めまい
めまい
良性発作性頭位めまい症
良性発作性頭位めまい症
◎症状
特徴は ・ぐるぐる回るめまい ・頭を動かすことで動く ・数分でおさまるが、頭を動かすと再びめまいが起こる また、一度治療で治っても繰り返すことが多い病気です。
◎治療
発作後は数日で症状が落ち着いていくことが多い病気です。 補助的に抗めまい薬を使用します。 良性発作性頭位めまい症ではめまいが起こる姿勢を繰り返すことで徐々に慣れが生じ、めまいが改善していくことが期待できます。動いてしまった耳石の位置をめまいがしない位置に持っていくための理学療法の指導も行います。

メニエール病

内リンパ水腫とも呼ばれる、内耳に「むくみ」が起こった状態です。
◎症状
特徴として
・ぐるぐる回るめまいを繰り返す。
・耳がつまった感じ、聞こえにくい感じがある
・耳鳴りがある
めまいがあると「メニエール病」と診断されることが多いですが、めまいの中では10%程度とそこまで多くはありません。 「めまい」「耳鳴り」「難聴」が3大症状ですので、聴力検査や目の動きをみる眼振検査などを行います。
◎治療
内耳の「むくみ」をとるために利尿薬を用います。また、難聴やめまいの程度によってはステロイド薬を使用します。 治療が効かない、重症例では手術を検討することもあります。

前庭神経炎

平衡感覚をつかさどる前庭神経に炎症が起こることによりめまいが起こります。
◎症状
特徴として
・突然、激しいぐるぐる回るめまい
・吐き気や嘔吐を伴うことが多い
・長いときは1〜2週間は強い症状が続き、ふわふわする感じが数か月続くことがある
前庭神経に炎症が起こる原因としてウィルスの関与が考えられており、めまいが起こる前に風邪を引いていることが多いようです。

◎治療
強いめまいがあるときは吐き気止めを使用し、炎症を抑えるステロイド剤を使用します。 起き上がることもできないほど症状が強いことも多々あるため、入院が必要なこともあります。
◎めまいの予防
めまいには様々な種類がありますが、共通して寝不足、過労、精神的ストレスなどを抱えていることが多く。ストレス解消も治療となります。
「よく食べ、しっかり睡眠をとり、体を動かす」
良性発作性めまい症やメニエール病は何度も繰り返すことがありますが、普段の生活から予防を行うことが大切です。

顔面神経麻痺

顔面神経は側頭骨(耳が入っている頭の骨)の中を走行しています。中耳炎の悪化により顔面神経麻痺を起こすこともあり、耳鼻咽喉科で診断・治療を行います。

症状

突然顔の半分が動かしにくくなります。
目が閉じにくい、食べ物が口からこぼれるなどの症状があればすぐに受診してください。 また、顔面神経には大きな音から耳を守るために鼓膜の緊張を調整したり、味覚の神経や涙や唾液の分泌を調整する神経も含まれており、「音が響く」「涙や唾液の分泌低下」「味がわかりにくい」などの症状がでることもあります。
顔面神経麻痺
顔面神経麻痺

分類

末梢性顔面神経麻痺と中枢性顔面神経麻痺とに分けられます。 中枢性顔面神経麻痺は脳血管障害(脳梗塞など)が原因でおこることがあります。この場合は他の症状を伴っていることが多いです。顔面神経麻痺は軽度のことが多いと言われています。 末梢性顔面神経麻痺はさらにラムゼイハント症候群と、ベル麻痺に分かれます。
◎ラムゼイハント症候群
顔面神経麻痺の10〜15%を占めます。 水痘・帯状疱疹ウィルス(水ぼうそうや帯状疱疹の原因となるウィルス)原因となります。 顔面神経麻痺に加え耳周囲の痛みを伴う水疱、難聴・めまいが出現することもあります。 ベル麻痺に比べて治りが悪く、治療を行っても治癒するのは5〜6割と言われています。

◎ベル麻痺
顔面神経麻痺の60〜70%を占めます。 原因不明ですが、単純ヘルペス(口唇ヘルペスの原因となるウィルス)が原因とも言われます。 ラムゼイハント症候群と比べると治りはよく、7割は自然と治癒し、治療を行えば8〜9割は治癒すると言われています。
その他、外傷によるものや中耳炎(特に真珠腫性中耳炎)の悪化によっても顔面神経麻痺を来すことがあります。

検査

中耳炎から麻痺を起こすこともありますので、耳の中の診察をします。難聴などの症状があれば聴力検査も行います。 顔面の動きを10種類4点ずつ、40点満点で評価します(柳原法)。10点以下だと重症です。 発症から1週間〜10日くらいで電気を使って神経を刺激することで神経がどのくらい障害されているかを調べる検査を行います。その結果により、治癒が見込めるかある程度わかります。この結果が悪ければ手術も検討する必要があります。
顔面神経麻痺検査柳原法
顔面神経麻痺

治療

治療は早く行うほうがよく、発症から1週間以内に開始することが重要です。治療では顔面神経の炎症をとるためステロイド剤を用い、抗ウィルス剤や神経の再生を助けるビタミン剤なども使用します。

手術

治りが悪い場合(検査の結果が悪い場合)は腫れた顔面神経の圧迫をとるための手術(顔面神経減荷術)を行うこともあります。 顔面神経は骨の管(顔面神経管)に包まれており、腫れてしまうと圧迫されることになります。その圧迫を解除するために管を削る手術です。 手術は耳の後ろを切開して行いますので、傷は目立ちません。 全身麻酔で行うので、1週間程度の入院は必要になります。

リハビリ

治療を開始して顔面の動きが戻り始めたら少しずつ開始します。 額にしわをよせる 目を大きく開く、軽く閉じる イーと歯を見せる、口をへの字に曲げる これらの運動を鏡を見ながら行います。ただし、軽く動かすことが重要です。 また、筋肉を軽くマッサージすることも大切です。

顔面神経麻痺の時に行ってはいけないこと

×過度な顔面のマッサージ
×低周波や電気刺激での治療
これらにより、傷ついた神経が間違った場所に再生してしまい「病的共同運動」を引き起こします。これは口をすぼめると目が閉じてしまうなど、意識した箇所と違う箇所も動いてしまう後遺症です。

聴覚情報処理障害
(Auditory Processing Disorder: APD)

『音は聞こえるけど、何と言っているかわからない』
『仕事や学校で聞き返しが多く、嫌がられる』
『特に騒音があると全く内容がわからなくなる』
『耳鼻科で聴力検査をされたが、異常ないと言われた』
APDはこのような症状が特徴的です。
聴力検査は正常で音は脳まで問題なく伝わっているものの、脳で言葉としてうまく認識できない状態です。
注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症スペクトラム障害(ASD)などの発達障害や心理的要因などが背景として関連していると考えられていますが、原因ははっきりとは解明されていません。

検査

APDの検査はまず『聴力が正常であることを確かめる』ことが大前提です。
APDの相談をご希望の方はまず通常の外来を受診していただき(予約不要)、通常の聴力検査を行います。
聴力検査に異常がなく、さらにAPDの検査をご希望の方は別日に予約をさせていただきます。

当院ではAPDの検査として

・両耳分離聴検査 …左右から同時に流れる違うことばをそれぞれ聞き分ける検査
・雑音下音聴取検査 …雑音の中でことばを聞きとる検査
・聴覚的注意検査 …集中力の低下や衝動性がないかを評価する検査
・複数音下聴取検査 …同時に流れる3つの別々のことばからひとつのことばを聞き分ける検査

以上の検査を導入しました。
ただし、APDの検査は保険適応ではありませんので自費診療となります。
所要時間は30分程度で料金は10000円(消費税込み)となっております。
ご希望の方には診断書の作成も致します。
検査結果を確認の上で『どういった状況で特に聞こえにくくなるか』『どういう対策をすればよいか』など相談させていただきます。

治療

残念ながら聴覚情報処理障害については、有効な治療薬などはありません。

有効とされている方法をいくつかご紹介します。

周囲の環境を整える

『騒音の中で聞き取りが悪くなる』というのはAPDの大きな特徴ですので、なるべく静かな環境のなか1対1で話すのが理想です。 ただし、お仕事によっては難しいことも多く、なるべく大きな声でゆっくり話してもらったり、要件をメモしてもらったりスマホに打ち込んでもらったりと周囲の理解や協力も大事です。

様々な道具を利用する

『ノイズキャンセル機能』付の機器の利用が有効なことがあります。
最近ではノイズキャンセル機能付きのイヤホンを使用して電話の声を聴いたり、ノイズキャンセル機能付きの『耳栓』という商品もあります。
また、聴力は正常なのですが、『補聴器』が有効なことがあります。
最近の補聴器にはノイズキャンセル機能がついていることが多く、また、補聴器には『指向性機能』というものもついている機種があります。簡単に言うと特定の方向からの音を聞こえやすくする機能で、前からの音を聞こえるように調整して、横や後ろからの音はなるべく拾わないようにしたりできます。お仕事の環境によっては有効に利用できる可能性があります。

聴覚トレーニング

正確に言葉を聞き取るための練習です。
歌や文章を聞いてそれを書きだしたり、音に集中する為に特定の単語を指定して音声の中でその単語を聞き出したり、様々な方法があります。

詳しい検査を行い、その結果をもとに聞き取りにくい音を解析し、それに合わせたトレーニングを行うことが重要とされています。
(当院では現在聴覚トレーニングは行っておりません)

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熊本市耳鼻咽喉科 高村耳鼻咽喉科医院
〒862-0926 熊本市東区保田窪5丁目10-26  ■診療時間 ●月〜火・木〜金/9:00-12:30 14:30-18:30 ●水曜日/9:00-12:30 ●土曜日/9:00-12:30 14:00-15:00  ■休診日 日曜・祝祭日